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Misao’s bible diary

教会の奥義・キリストにある一致

マインドコントロールにみる共通点~その3~

前回の続き、その3になります。

『マインドコントロールの恐怖』(スティーヴン・ハッサン/著 浅見定雄/訳)という本を読み、ハーベストタイム(以下HTM)との関係性において自分に起こったことの共通点を見出してきました。 私が家族や教会との関係回復に至る方法にも感じられた共通点を著書の抜粋と平行して記しています。

まだの方は過去の記事からどうぞ↓

 

vitaminp81.hatenablog.com

家族の愛は、カルトのメンバーやリーダーたちの条件付きの愛よりずっと強い力である。家族の愛は、その人が自立した成年へと成長し、自分自身で人生の決定をする権利を支持する。カルトの愛は...その人をいつまでもだれかに頼る未成年状態にしておく。”(222項)

前回記事で詳しく綴った「H先生」と出会う前に、私が”真の解釈をしているHTMから学ぶことこそ真の信仰者として成長できる道だ”との決意を曲げない私の頑なさを溶かしてくれたのは、夫と母教会からの信友N姉妹と、U兄弟でした。

 

夫は、私が教会におれなくなったら私についていくと言ってくれました。夫もN姉も、私の決定に対して決して反対しませんでした(反対はしないけれど、もちろん同調もしませんでした)。

 

”カルトのメンバーと触れあうときにとれるいちばん効果的な構えは、好奇心に満ちた、しかし気がかりだという態度である。”(259項) 

”私の方法では、...彼が何に価値をおき、何を必要とし、何を欲し、何を考えているかをー完全に理解する事である。”(222項)

N姉は、私がHTMから学んだ素晴らしい事に共感し、ずっと完全に理解を示してくれていました。

そしてHTMの聖書塾を辞めなければ教会におれないという問題にぶつかったときも、私が最も大切だと考えていることを何度も質問し、確認してくれました。それは、神に従うべきことと、夫に従うべきであることについてです。『Misaoちゃんは、じゃ、今ご主人に行くなって言われたら、どうしたらいいと思ってる?』

これにはすぐに答えられませんでした。なぜならこの道こそ神様が開いて下さった道だと思っていたからです。それを今やめなければいけないなんて、神様どうして??と。

 

”カルト信者をカウンセリングするとき、私は決して本人からグループをとりあげり、グループから本人をとりあげたりしようとはしない。”(223項)

”かわりに私は、違った見方と可能性を彼に提供して、彼が成長できる道を探してやる。いろいろな選択しが存在していることを知らなかった人々にそれを知らせ、そして自分にいちばんよいと思うことをするように励ます。”(223項)

N姉は、決してHTMに対する悪い評価を言いませんでした。なぜなら私が選んでいるものを否定することは、私を否定することに等しいと理解していたのだと思います。そして無理矢理に聖書塾を辞めさせることもしませんでした

『でもMisaoちゃんは辞めたくないんだよね?』N姉は、きっと全力で行くのを止めさせたかったと思います。なぜなら私が聖書塾を今辞めないという決断をすることは、家庭を破壊させ、今後の私の人生を修復不可能なほどに傷つけてしまうことを、彼女は知っていたからでした。でも、私のよりよい決断を忍耐をもって引き出してくれました。『行っちゃいけないって言われたら、行ったらだめ...かな。』という答え以外私は導き出せませんでした。 夫にやめてとは言われませんでしたが、やめることを願っているのは明らかでした(※この時、HTM傾聴者によって破壊や分裂がもたらされた複数の教会の事例が明らかになったためです)。

 

”その人の中核の自己との結びつきに成功することーその人がカルトをやめるたすけに私がなれるのは、これによってである。”(223項)

 私がN姉との対話を辞めず、忠告を聞き続けられたのは、彼女との間に私の中核の自己との結びつきが母教会時代からあったからこそでした。 

対話の中で、私が通っている教会員に対しては真理を知ってほしいと焦る気持ちがあるのに、母教会の兄弟姉妹に対しては感じないことに気付かせられ、葛藤を感じ始めました。母教会の人たちは、私の本来の人格を受け入れ育ててくれた人たちだからでした。「私の考えのまま行くと、彼らの信仰をも否定することになる…」とその時気づいたのです。それは意図せず、マインドコントロールを解く鍵第4項目の『カルト以前の人格に触れる』の方法でした。

 

”人々は成長し、学ぶことに興味があると私は信じるので、私の方法もまた、教育的なものである。私はたっぷりと教育をするー心理学のこと、コミュニケーションのこと、マインドコントロールの問題、他のカルトのこと、また特定のグループの歴史、指導者、教えの矛盾について、たっぷり教える。”(223項)

 その時なぜか同時に、艱難期前携挙説についての疑問を投げかけて、対話を続けて下さったU兄弟がいました。このN姉妹とU兄弟の二人を、神様は最もよいタイミングで全く別のところから私に遣わされました。

 

”私がこの目標に「本人をグループから出す」ということを含めていないことに注意してほしい。意図的にそうしたのである。人々は変わり成長する、その自然の結果として、破壊的カルトから抜け出すということを私は知ったからである。”(253項)

 N姉妹が、わたしがHTMを絶対視する考えから抜け出さなくても、私との関わりを続けようと決めてくれていたそうです。

そして「牧師の推薦状なく入塾でき、卒業すると牧師のような資格が取れることについてどう思うか?」「女性教師についてどう思うか?」など、彼女なりに見いだしたHTMへの様々な疑問を投げかけてくれました。

目的は私の結論を変えることではなく、私の考えに足りないことを提供することで、私がもっとより成長することを願ってくれていたからでした。それは私への愛が動機であり、結果彼女の愛のおかげで私はより良い判断を下すことができたのです。

 

 そして何よりも不思議なことは、N姉妹はカルトの救出方法のノウハウなど全く知りもしないのに、カルト救出のその方法とほぼ同じようなアプローチで私の心を溶かしてくれたということです。

 

このように私の身に起こった実際のことを照らし合わせていくと、解放される方法にさえ、カルト的共通点があったことを認めることができます。

やはり私が教理の矛盾について発信し、一人でも多くの人の目に留まることを期待する方法は、あながち間違った方法ではないと思いました。

これは何に対しても言えることですが、より多くの情報を得て判断するなら、私たちはフェアなのだと思います。

患難期前携挙説と患難期後携挙説、どちらを支持していてもその人の救いは変わらない、全くその通りだと思います。私の敬愛する多くの牧師先生は患難期前携挙説を取っておられます。しかし私はこの思いから、患難期前携挙説の聖書との矛盾について発信し続けるのです。決して言い争いや議論の為ではなく、足りない情報によってコントロールされてしまっている兄弟姉妹がいるならと。

 そのような方が、このブログで投げかけた疑問によって思考停止の作用から解かれ、一度よく考えてみるきっかけが与えられるなら本当に幸いです。 

 

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最後まで読んでくださりありがとうございます。