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Misao’s bible diary

教会の奥義・キリストにある一致

牧師として、人々を一つの社会的思想へ導く事について

覧になられている方も多いでしょうか。

 

ハーベストタイムの動画をチェックする事はしなくなっていましたが、新チャンネルについての噂をお聞きし、拝見することにしました。



さまざまに存在する聖書解釈のうちのごく一部の解釈を社会現象にそのままあてはめ、「光の国であるアメリカに、必ず神の喜ばれるリーダーが誕生すると信じる」このように動画の中でつぶやく中川牧師。



光はアメリカ、闇はタリバンを始めとする武装組織によるアフガニスタン、という単純二極化思想。そこには、なぜタリバンのような組織が誕生しなければならなかったのか?という彼らの社会的背景を知ろうとする考えは全く存在しないのです。個人の社会的思想は自由でしょう。しかし、牧師としての発言を通して人々を一つの社会的思想に導いてしまうのは非常に危険な事だと感じます。ましてや特定の人物を賞賛し、片方をけなすような配慮に欠ける言動は、果たして本当に隣人を愛するという律法を守るクリスチャンのあるべき態度なのでしょうか?

 

ユダヤ人にも、ギリシャ人にも、神の教会にも、つまずきを与えない者になりなさい。」(Ⅰコリント10:32)

 

とても単純なこの教えを破壊してしまっていると感じます。

 

私には全くこのような否がないとは勿論言えませんが、少なくともその影響力ある立場を持ってこのような発言はすべきではないと思います。




ハーベストタイム(以HTM)では、エゼキエルの預言にあるように、民族的イスラエルユダヤ人)は約束の地に、一度目は彼らの罪が裁かれるため、二度目は救いのために集められるといいます。一度目は捕囚という形でさばきに遭ったユダヤ人たちは、今度は患難時代に救いを受けるために今エルサレムに帰還してきていると確信しているのです。そのような聖書解釈から、将来は必ずユダヤ人はエルサレムに帰還するのだから戦争もやむを得ないとする、根底に静かに流れるシオニズム

 

正しい聖書解釈が霊的覚醒をさせ、人々を真の救いに導くとするHTMの教えは、確かに特定の国や政治を支持させるように導いています。アメリカこそ光であるとし、彼らの軍が人々を殺す事も聖戦のように思わせる『大義』を抱えています。




ある時「Misaoちゃんがハーベストタイムに傾倒していたとき、仮にイスラエルパレスチナ・イランが戦争になっていたら、どんな風に思っていた?」と信友N姉に聞かれました。

 

勿論、いよいよ終末の最終段階である反キリストの登場への足がかりが作られていくと感じていたと思います。表面的には戦争反対ですが、心情的にそれは聖書の預言・神のご計画故致し方ないとし、受け入れ難いものではなかったでしょう。「こうして、イスラエルはみな救われるのです。」(ローマ11:26)の御言葉通り、民族的イスラエルユダヤ人)は患難期に突入すれば、患難の間守られ救われるはずだと信じていたからです。それ故間違いなく、私がHTMに傾倒し続けていれば、民族的イスラエルが守られるように、つまりイスラエルが勝利し神の計画が前進するよう祈っていたと思います。

 

当時はそう信じて疑いませんでしたが、このような政治的発言によって、いかに恐ろしい思想を内包しているかを、今まさに実感しているのです。

 

(※聖書個所の引用は、断りがない限り新改訳2017を用いています。)