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Misao’s bible diary

教会の奥義・キリストにある一致

マインドコントロールにみる共通点~その2~

前回からの続きになります。

まだの方はまずこちらの記事をどうぞ↓

vitaminp81.hatenablog.com

ハーベストタイムミニストリーズ(以下HTM)に、マインドコントロールの基本的構成要素のいくつかと共通した手法が見られたことをお伝えしましたが、私が問題解決に至った方法にも共通点が感じられました。



前回記事で触れたマインドコントロールの基本的構成要素「情報コントロール」の中にあった”現実世界は白か黒か、善か悪かの二者択一”となるカルト的心理について、まさに私はこの心理状態に陥っていました。つまり、私自身がそういった「白か黒か」の思考パターンにどっぷりはまっていたのです。

 

 私がHTMの解釈に矛盾を感じ初めた頃、私の教団の別教会のH先生が、突然私に直接会いたいと言って来られました。最初は、きっと「なんで牧師に内緒で聖書塾に行ったの?」などと、いろいろ責められるかもしれないと思っていました。

ところが「一生懸命で純粋な思いを、取られちゃったんだね…」と言われたのです。

 

「ああ、全部知ってくれているんだ…、私がただ正しいことをしたいという純粋な動機だけだったことも。私が教会の敵になりたかったわけではなかったことも…。」

 

その時、どっと涙が溢れました。それまでずっと孤独な闘いだったのです。教会の中で私の混乱を理解してくれる人は一人もいなかったからです。家族さえも問題の本質が分からず、お互いに何が問題なのかが全く理解できない状態でした。

 

そのあとも、矛盾に気づき混乱している私の状態をよく理解してくださり、対話の関係を保ってくださいました。「黙示録を今の時点でよいのでまとめてみることは後の益となります。わからないことがあれば質問してもいいですよ。」と言われやってみました。

私は尚も白黒つけたがっていました。正解を知り、不正解を排除したがっていました。黙示録の言葉の解釈を、「私はここをこう教えられていましたが今はこうだと思います。」と伝えると、先生は解答を仰らずに「本当ですか?じゃ、これは?」と次々と別の箇所の質問を続けられました。何度も何度もそのようなやりとりをし、私が「これはこうだと、今はそう受け止めています。」とついに言ったとき、先生が「Misaoさん!その気持ちこそ最も尊いことなのですよ!」と仰いました。私の白黒つけたい気持ちを単純に否定せず丁寧に扱い、私の口から断言しない言葉がでるまで忍耐し、様々にある解釈の内の一つを断言する事のおろかさを教えて頂いたのです。神のご計画を人間が掌握することができるのだという高慢こそ恐ろしい事だと、そのときやっとわかったのです。

H先生は丁寧に思想コントロールの「抜き」の作業を行ってくださったのだと、後になって分かりました。

 

引き続き著書には、 カルトのマインドコントロールを解く鍵が以下のように項目化されています。※( )内は内容筆者補足

①親密な関係と信頼関係をきずく。

②目標重視のコミュニケーションをする。(相手を理解する)

③人格のモデルを作り上げる。(彼自身と彼の理想モデルを想像し、返答パターンを想定する)

④カルト以前の人格に触れる。

⑤現実世界をいろいろな角度から眺めさせる。(たとえば相手の立場になって考えさせてみる)

⑥間接的に情報を与えて、思考停止の作用をさける。

⑦カルトのそとでのしあわせな未来を思い描かせて、恐怖の教え込みを解く。

⑧マインドコントロールとは何か、また破壊的カルトとは何かを具体的に説明してやる。

(266項)

私を回復させてくださったのは、実はH先生だけではありませんでした。

配剤された人々によって、上記項目の7、8以外は全て私に働き(8については後に自ら本で学び)、健全な考え方に戻ることが出来たと感じています。

その配剤された人々とは、母教会からの信友N姉妹と、彼女とは全く連絡を取っていないはずのU兄弟でした。

 

次回へ続く…